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愛子さまが天皇になる可能性は低い?イギリス王室との違いも考察

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日本の皇室とイギリスの王室は、長い歴史を持つ君主制を維持し続けていますが、その仕組みや伝統、性別に関する継承規定には大きな違いがあります。

特に日本では、女性が天皇になる可能性についての議論が長く続いており、「愛子さまが天皇に即位してほしい」という国民の意見も多数あります。

そこで、

  • 愛子さまが次期天皇となる可能性
  • すでに女性君主である女王が存在するイギリスとの違い

について考察したいと思います。

現状では、愛子さまが天皇になる可能性はかなり低いのですが、その理由をイギリスと比較しながら述べていきますので、よろしくお願いします。

日本の皇位継承規定と愛子さま

まず皇位の継承に関する法律がどうなっているかと愛子さまが現行法で天皇になる可能性があるかを見ていきます。

皇位継承法の現状

日本の皇室は、現行の「皇室典範」という法律に基づいて運営されており、これが皇位継承のルールを定めています。

この皇室典範では、天皇の後継者は「男系の男子」に限られるとされています。

男系とは、父親が天皇や皇族であることを指し、皇位継承は父系の血統によってのみ認められます。

現在の皇室典範では、女性皇族が天皇になることは認められておらず、愛子さま(天皇陛下の長女)も例外ではありません。

2023年時点での皇位継承順位は、秋篠宮文仁親王(天皇陛下の弟)が第1位、続いてその長男である悠仁さまが第2位となっており、愛子さまの皇位継承は現行法の下では対象外となっています

つまり、現行法では愛子さまが天皇に即位することはできません。

 

愛子さまが天皇になる可能性は?

現状では愛子さまが天皇になる可能性はないのですが、仮のお話しになりますが将来に法改正があれば天皇になる可能性があります。

つまり、もし皇室典範の改正があれば、愛子さまが天皇になる可能性も出てきます。

実際に、女性天皇や女系天皇を認めるかどうかは、日本国内で長く議論されてきた問題です。

2006年には、当時の小泉純一郎首相の下で女性天皇を認める方向で法改正が進められましたが、悠仁さまが誕生したことにより、その動きは棚上げされました。

しかし、現在の皇室には継承資格を持つ男子が非常に少なく、将来的に皇位継承が困難になることが指摘されています。

このため、愛子さまが天皇になる可能性を検討する議論は依然として続いており、特に若い世代の支持を得ています。

世論調査でも、多くの国民が女性天皇の誕生に賛成しているとの結果が出ていますが、保守的な立場からは反対意見も根強く存在します。

 

イギリスの王室における女性君主

では、よく比較の対象になるイギリス王室の王位継承がどうなっているか見てみましょう。

「イギリスでは女王が即位できるのに、日本はなぜ女性が天皇に即位できないの?」という声は以前からあります。

 

イギリスの王位継承法

イギリスの王室は、君主制を維持している国の中でも、長い歴史を誇ります。

女王に関して言えば、12世紀イギリスで初めて女王が即位しました。イングランド王ヘンリー1世は男子の継承者がなく、娘のマティルダを王位継承者としました。

これが貴族から認められ、イギリスでは女王と女系王(女王から生まれた王)が前例として成立します。(しかしながら、王位継承の男子優先という原則が守られたため、その後しばらく女王は出ませんでした)

イギリスの王位継承法は、日本の皇室典範と異なり、女性も男性と同じく君主になる資格を持っています。

実際、イギリスの歴史上、エリザベス1世やヴィクトリア女王、エリザベス2世など、多くの女性君主が王位に就いており、彼女たちは国の歴史に大きな影響を与えてきました。

2013年に改正された「王位継承法」によって、長子優先の原則が導入され、性別にかかわらず君主の最初の子供が王位を継承できるようになりました。

この改正により、長男が生まれなくても長女が自動的に王位継承者となることが可能になり、男女平等の観点がさらに進展しました。

したがって、現代のイギリス王室では、性別が王位継承の障害になることありません。

 

エリザベス2世の影響力

エリザベス2世は、1952年に即位して以来、70年以上にわたってイギリスの君主として在位し、その存在感と影響力は非常に大きなものでした。

女王は戦後イギリスの発展とともに、政治的な中立を保ちながらも国民に強い支持を得続け、世界中で「女性君主」としての役割を果たしてきました。

エリザベス2世の長期にわたる統治は、女性が国家の最高権力者としての役割を果たすことが可能であり、またそれが高く評価され得るということを証明しました。

 

日本とイギリスの君主制の違い

日本とイギリスでは、法制の違い、歴史や伝統に違いがあります。

性別に対する考え方の違い

日本とイギリスの最大の違いは、男女の性別による継承の可否です。

日本の皇室典範は、明治時代に制定され、基本的には伝統的な家父長制に基づいています。

そのため、皇位継承者は男系男子に限定されており、女性が天皇に即位することはできません。

一方、イギリスでは歴史的に女性君主が存在し、現代の王位継承法では性別が問われないため、女性が君主となることに何ら問題はありません。

この違いは、国の歴史的背景と社会的な価値観にも影響を受けています。

日本の皇室は歴史的に見れば、天皇が日本国の伝統的な家父長であり神道の最高祭祀者としての役割を果たすことに重点が置かれ、男系の血統の純粋性(天皇家に他家から男系の血筋をいれないことで、家長が他家に入れ替わるのを防ぐ)を保ってきました。

女性天皇は推古天皇など8名いますが、父が天皇であり、その娘になります(つまり男系の女子です)

直系の男系男子の後継者がいない場合の一時的な継承であり、女性天皇の子供が天皇になることはなく(女系天皇は認められていません)、傍系の男系男子から後継者が選ばれています。

これが伝統的な男系での継承になっています。

これに対し、近代以降のイギリスの君主制は、政治的な安定と国家の統合を重視しており、王室が国民に対して立憲君主の役割を果たすことが求められています。

このため、近代以降は女性君主も歴史的に受け入れられてきました。

 

女性天皇に対する世論と保守的な反対

愛子さまが天皇になる可能性については、世論の支持が高まっている一方で、保守的な反対も根強いです。

特に、伝統を重んじる立場からは、男系の継承を維持することが皇室の安定に必要であるとの主張があります。

また、愛子さまが即位した場合、今後の皇位継承が女系に移行する可能性があるため、それが皇統の断絶を意味するとの懸念もあります。

一方で、現代社会においては男女平等の理念が広まりつつあり、女性天皇の実現を支持する声も増えています。

 

イギリスの「国民の象徴」としての王室

イギリスの君主制において、国王は立憲君主として機能しており、君主が実際の政治的権限を持たない点は日本と共通しています。

しかし、イギリスでは君主が伝統的な役割だけでなく、社会的・文化的な象徴としての存在感も非常に強いです。

エリザベス2世のように、長年にわたり国を統一する象徴としての役割を果たす女性君主が存在したことで、イギリス国民にとっては女性が君主になることが自然な形で受け入れられています。

一方、日本の天皇は神道の最高祭祀者としての役割も持っており、宗教的・文化的な意味合いが強く、天皇の存在は神聖視されています。

このため、皇位継承における性別の問題は、単なる政治的・社会的な議論に留まらず、宗教的な要素も絡んでいる点が大きな違いと言えます。

 

まとめ

愛子さまが天皇になる可能性は、現行の皇室典範の下では厳しい状況にあります。

しかし、将来的な議論の進展次第では、皇室典範の改正が実現し女性天皇が誕生する可能性はゼロとも言えません。

一方、イギリスではすでに女性君主が長い歴史の中で存在しており、男女を問わず王位を継承することが当然視されています。

日本とイギリスの君主制は、歴史や文化、宗教的背景の違いによって異なる道を歩んでおり、特に女性の継承に関しては大きな差があります。

しかし、両国ともに立憲君主制と象徴制が現代においても国民の支持を得て維持されている点は共通しており、それぞれの伝統を尊重しつつ、時代に合わせた制度改革の必要性も議論され続けています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。