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堀越勸玄が市川新之助を襲名!歴代の新之助と名跡一覧付きでご紹介

堀越 市川新之助
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先日、堀越勸玄くんが8代目市川新之助を襲名しました。

この記事をお読みの方も、

  • 「堀越は本名だったの?市川は芸名かな?」
  • 「市川新之助って何?昔からある芸名なの?」
  • 「歌舞伎役者って有名な芸名に変わっていく出世魚みたい」

と疑問を持たれる方もいらっしゃると思います。

勸玄くんは歌舞伎の名門市川宗家(成田屋)に生まれ、今回の新之助の襲名で歌舞伎役者としてデビューします。

市川新之助は8代目であり、初代から7代まで歴代の新之助も精進を重ね、多くは海老蔵や團十郎の名跡を継いでいます。

勸玄くんも今後は芸格を高めることで、海老蔵や團十郎の名跡を受け継いでいくはずです。

今回は、勸玄くんのプロフィール、歴代の市川新之助、市川宗家(成田屋)の名跡の順で簡単ですがご紹介したいと思います。

奥深い歌舞伎の世界を少しのぞいてみてください。

 

堀越勸玄が市川新之助を襲名

まず、堀越勸玄くんのプロフィールと市川新之助という名跡を簡単に見ていきたいと思います。

 

堀越勸玄のプロフィール

堀越勸玄くんの簡単なプロフィールは次のとおりです。

  • 生年月日  2013年3月22日(9才)
  • 本名    堀越勸玄(ほりこし かんげん)
  • 屋号    成田屋
  • 襲名    8代目市川新之助
  • 出身地   東京都
  • 父          13代目市川團十郎
  • 姉        4代目市川ぼたん

少し用語の説明をします。

  • 「屋号」は、江戸時代は武士しか苗字を名乗れなかったので、それ以外の階級では苗字の代わりに「屋号」を用いました。
  • 「市川新之助」は名跡といい、簡単にいうと歌舞伎役者の芸名です。

堀越勸玄くんは2才のとき本名で初お目見得をしています。

市川新之助としての初舞台は2022年11月になりますが、成田屋史上最年少で舞台の主演を務めます。

お母様はご存じと思いますが小林麻央さん、勸玄くんの舞台を楽しみにしていたと思います。

きっと見守ってくれているはずです。

 

市川新之助とは?

「市川新之助(いちかわ しんのすけ)」は、市川宗家(成田屋)に受け継がれる歌舞伎役者の名跡です。

7代目市川團十郎が初名に名乗ったのが始まりです。

歌舞伎の名跡は、例えば成田屋などの一門が管理し、多くは血縁者や養子(近親者や門弟など)によってこれを相続していきます。

名跡は簡単に言うと歌舞伎役者の芸名なのですが、ただの芸名ではなく歴代の襲名者が演じた演目や役名によって伝統的に築き上られてきた芸格を示すものでもあります。

そして、名跡を襲名するのはその芸格を受け継ぐことでもあります。

 

歴代の市川新之助

堀越勸玄くんは8代目になりますが、歴代の新之助の襲名時の年齢などを一覧にしました。

代数 生没年 襲名時の年齢 新之助以降の主な名跡
初代 1791-1859 3才 團十郎 → 海老蔵
2代目 1823-1853 (不明)おそらく0才で 海老蔵 → 團十郎
3代目 1833-1874 (不明)おそらく10才までに 海老蔵
4代目 1845-1886 18才 海老蔵
5代目 1885-1956 28才 (最終が新之助)
6代目 1946-2013 12才 海老蔵 → 團十郎
7代目 1977- 8才 海老蔵 → 團十郎
8代目 2013- 9才 (当代)

こうして見ると、新之助には幼少期に襲名し、最終的に芸格の高い名跡である海老蔵や團十郎を襲名するケースが多いのが分かります。

市川宗家では、勸玄の祖父、父が新之助→海老蔵→團十郎の順番で襲名していますので、宗家の襲名順序と考えがちですが、歴代を見るとそうではない襲名者の方が多いのが分かります。

荒事芸を確立した市川團十郎の名跡は歌舞伎界でも権威あるものとされ、芸格の高さも人気も抜きんでています。

それに比べると、市川新之助は幼少期に襲名しまだ精進途中の歌舞伎役者が担う名跡で、芸格も比較的高くはありません。

つまり、これからの精進、活躍が期待される歌舞伎役者の名跡と言えるでしょう。

祖父や父と同じくおそらく勸玄も精進を重ね芸格を高め、新之助→海老蔵→團十郎と名跡を受け継いでいくと思われます。

 

市川宗家(成田屋)の名跡を一覧でご紹介

成田屋の名跡を一覧にしました。

一門のは宗家と門弟筋がありますが、

  • 宗家は、養子を含む血縁関係が引き継がれていきます。
  • 門弟は、師匠と弟子の関係にあります。

市川一門には、成田屋の他にも澤瀉屋(おもだかや 市川猿之助)や高麗屋(こうらいや 市川染五郎)などあります。

初代市川猿之助も初代市川染五郎も、師の市川團十郎の門弟であり、師から高い技量を認められた高弟となり市川一門の幹部として処遇され、別の屋号を立てました。

ここでは、現在の成田屋の宗家と門弟筋の名跡を見ていきます。

(宗家)

  • 市川團十郎 (いちかわ だんじゅうろう)
  • 市川海老蔵 (いちかわ えびぞう)
  • 市川新之助 (いちかわ しんのすけ)
  • 市川三升  (いちかわ さんしょう)

市川三升は特殊な名跡で、かつて銀行員から市川宗家に婿養子で入り歌舞伎役者となった堀越福三郎さんが襲名しました。

この市川三升を名乗ったのは福三郎さんだけであり、異色の処遇となっています。

(門弟筋)

  • 市川新蔵  (いちかわ しんぞう)
  • 市川小團次 (いちかわ こだんじ)
  • 市川壽美蔵 (いちかわ すみぞう)
  • 市川壽海  (いちかわ じゅかい)
  • 市川米蔵  (いちかわ よねぞう)
  • 市川九蔵  (いちかわ くぞう)

これら名跡は成田屋に属していましたが、現在は新蔵を除き他の屋号に移っています。

歌舞伎一門は天皇家のように男系男子で相続されている印象がありますが、同じ屋号のもとに血縁者や養子で構成される宗家、師弟関係で結びついた門弟筋から成り立っています。

團十郎の名跡も直系男子だけでなく、近親者や高弟を養子に入れながら今に継承しています。

芸事の世界は血縁だけで成立するはずもなく、血縁以外から技量の高い者を処遇して芸の水準を一定以上に保ってきたことが見て取れます。

歌舞伎の一門関係図は複雑ですが、一門の歴史を反映して大変興味深いものです。

 

まとめ

堀越勸玄くんが市川新之助を襲名しましたが、歴代の市川新之助と市川宗家である成田屋が管理する名跡も簡単にご紹介しました。

歌舞伎の世界は複雑で、歴史ある芸事の継承には血縁者と門弟が協力して引き継いてきている姿が理解できます。

今回、堀越勸玄くんが市川新之助を襲名することで正式な歌舞伎役者としてデビューすることになります。

しかも、市川宗家(成田屋)のお家芸「歌舞伎十八番」の演目で、成田屋史上最年少での主演です。

幼少のころから歌舞伎役者になることが宿命づけられ大変な重圧もあると思いますが、勸玄くんには歴代の團十郎が精進を重ねた姿を受け継ぎ、がんばってほしいと思います。

小林麻央さんも、その思いは勸玄くんのそばにあり見守っていると思います。

最後に同年代で将来性を期待されている歌舞伎役者を紹介させてください。

良いライバルになると思います。

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お読みいただき、ありがとうございました。