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野口聡一の名言7選!宇宙飛行士の言葉は何がすごいのか?

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野口聡一さんはスペースシャトル打上げ映像に衝撃を受け、宇宙飛行士を目指します。

2005年に初の宇宙飛行、15日間に及び宇宙空間に滞在、命の危険が伴う困難な船外活動も完遂しました。

野口聡一さん曰く、「夢を実現するチャンスは誰にもある。その日のために、自分にしかできない役割を見つけよう。」

宇宙飛行士の言葉は、地上の成功者の言葉とは違ったすごさがあります。

では、宇宙飛行士の言葉の何がすごいのか?

地球の外に身を置き無重力の宇宙空間から地球を見るという常人ではない体験から出てくる言葉だからです。

宇宙飛行士になり宇宙へ行くという夢と目標、困難に負けない努力と勇気、漆黒の闇での命に関わる作業、時間が解決してくれるのを待つ諦観。

野口聡一さんの名言は平易ながら哲学的で、夢の実現に関しては実践的でもあります。

それでは、名言を7つ選びましたので見ていきましょう。

野口聡一の名言7選

ご紹介する名言は「オンリーワン―ずっと宇宙に行きたかった」等、野口さんの数冊の著作から引用させていただきました。

枠囲みの言葉が野口聡一さんの名言、その下に私の感想を書いています。

1.宇宙飛行をして外から地球を見ると言う経験は人を変えずにはいられない。
なにしろ生まれて以来見てきた全ての人々、全ての生命、全ての景色、全ての出来事は、目の前にある球体で起きたことなのだから。

やはり宇宙飛行士しかできない経験は、「地球を外から見る」ことです。

地上で重力のある環境でずっと生きてきて、そこから切り離されて「地球外」「無重力」の存在になるわけです。

青く輝き水が豊富で生命にあふれた地球を、漆黒の闇の生命のない環境から見る。

生命の不思議や奇跡を科学的な観点でなく、根源的な哲学的な眼で見ざるを得ないと思います。

私は時々ドイツやフランスの近現代哲学の本を読みますが、天体物理学者のホーキング博士の宇宙誕生論を読むと博士の著作のほうが哲学的と感じることが多くあります。

おそらく野口さんは宇宙空間でそれを直観的に体感したのだと想像できます。

 

2.宇宙での生活で最初に驚くのは、動くものは止まって見えて、止まっているものは動くことかな。謎かけみたいですけど、この二つは大きいと思います。

重力のある環境から無重力の世界に行ったとき、おそらく感覚が逆になると想像できます。

地球で暮らす私たちが無重力を経験することはまずありませんが、時々それに近いことを体験することはあります。

飛行機に乗っていて、悪天候のため乱気流の中を高度を急に下げる体験をした方はいないでしょうか?

機体は数秒自由落下して自分の体も落下しているのですが、機内では少しふわりと浮いた感じであまり動いていないような不思議な感覚になります。

機体と自分は落下しているのに、機内では止まっているような不思議な感覚。

野口さんの発言は禅問答のように聞こえますが、無重力の宇宙船の中では日常感覚が不思議な転換を起こすのでしょう。

地上での「動く」「止まる」の感覚は絶対でなく、無重力の空間では逆の現象が起きています。

この言葉は、感覚が相対化されることで固定の概念・感覚から抜け出すことができるヒントになっていると思います。

 

3・地球は確かに青かったですが、それ以上に印象的だったのは『まぶしさ』でした。太陽の光を反射する地球の圧倒的なまぶしさに驚いた。

水が大量に存在し生命にあふれる地球は太陽のエネルギーの恩恵を受けています。

私たちも、宇宙を題材にした映画で青く輝く地球を見たことはありますが、それは映画館のスクリーンに映った疑似体験であり、野口さんが見た実物は圧倒的なエネルギーに満ちた球体であったと思います。

野口さんの人生観が変わるような感動が伝わります。

 

4.どんなに悩んで苦しんでも、時間しか解決してくれない問題というのはあるじたばたしても状況を悪くするだけということも多い。
だから無闇に問題を解決しようとせず、日々やらなければいけないことをコツコツとやっていくしかない。

含蓄のある言葉で、時間の解決を待つことはある種の諦観だと思います。

つまり、「悪い状況をしっかり受け止め、事態の好転を超然として待つ」。

「人事を尽くして天命を待つ」という言葉がありますが、「自分にできることをやりきったら、あとは静かに天が決める結果を待つ」という意味になります。

人間界の難しいところは、努力が必ずしも報われるわけではないということです。

「努力をしたけど結果が出なかった」これは誰もが経験したことがあると思います。

それから、「以前努力して結果が出なかったけど、その以前の努力のおかげで後々別のところで結果が出た」これを経験した方も多いのではないでしょうか。

この野口さんの言葉で思うのは、「いったん目標を変更してでも時間軸を少し長くとって、焦らず腐らず正しいプロセスでコツコツと努力を継続していこう」ということです。

「時間が解決する」の意味は、「自分の努力で自分が変わり、周りの方の努力も含めて環境が変わる。これには時間が必要」ということで焦らず超然として待つことだと思います。

物事を成し遂げるには自力と他力が必要で、この2つの効果が出るには時間が必要です。

 

5.必ずしも安全が保証されない状態に身を置いた時、自分の内面がどう反応するのかをよく観察することを大事にしている。

漆黒の闇である宇宙空間に身を置くと、宇宙船のトラブルや船外作業の事故はそのまま命を絶たれることにつながります。

このとてつもない重圧と緊張感の中で、「自分の内面がどう反応するのかを観察する」のは自分の心理状態を客観的に見る、つまり自分の心理を冷静に対象物として見ることになります。

おそらく、極限の重圧と緊張感の中では自分の心理を対象物として観察することで冷静さを保つことができるので、これが大事だという趣旨だと思います。

 

6.燃え尽きること自体は全然悪いことじゃない。
何かの目標に向けて自分が持っている能力を全部、使い尽くしたその先にあるものが「燃え尽き」であり、そこまで何かに全力をかけられたことは本当に幸せなこと。

宇宙飛行士の中には過酷なミッションを終えた後、燃え尽き症候群になったり精神的な疾患に悩む方もいると聞きます。

確かに燃え尽き症候群になると、地上に帰還した後の長い人生に影響が出ます。

宇宙飛行士の栄光が反転して、その後の人生が陰になる方もいるようです。

しかしながら、そこまでやり切って結果を出すことは世の中の人はほとんどはできません。

「もう少し努力すれば・・・」「不完全燃焼だな・・・」と、私を含めてやり切る前に努力をやめてしまった人のほうが多いと思います。

この言葉は諸刃の剣なのですが、途中で努力を止めてしまう者にとっては自分を後押ししてくれる言葉になります。

 

7.どんなことにも困難はつきまとうはずなのですが、その困難ばかりを先に考えてしまい、やるのをよそうと断念してしまう。夢を見る以前に、夢を見ても叶わないだろうと、最初から諦めてしまう。面白そうだけど、大変そうだから何もしない……。
でも、何もしない、ということは、何も変えようとしないということでもある。

「努力しても夢が叶わなかった」これは多くの方が経験しています。

夢は必ずしも叶うとは限らない、だから「夢が叶わなかった経験のある人は最初からあきらめてしまい行動に移せない」これもよくあることです。

野口さんの言葉のとおり「何もしない、ということは、何も変えようとしない」ことです。

夢や目標ができたら、まず行動することが大切です。

できれば、目標を細かくしてできそうなレベルまで小さくしてみる。

高い目標は工程表を作って具体的な作業まで落とし込んでみる。

そして、具体的に行動して成果を積み上げていくわけです。

それでも夢や目標が叶わないことはあると思いますが、そのときは、先ほどの野口さんの言葉のとおり「時間が解決してくれるのを待つ」。

また、私が申し上げたとおり「いったん目標を変更して時間軸を少し長くとって、焦らず腐らず正しいプロセスでコツコツと努力を継続していく」ことで「以前努力して結果が出なかったけど、その以前の努力のおかげで別のところで結果が出る」ことも多くあります。

行動に移す勇気と努力の継続は大切です。

 

宇宙飛行士の言葉は何がすごいのか?

厳しい訓練を経て宇宙飛行士になり実際に宇宙空間に身を置くことは、常人には想像もつかない経験であることは間違いありません。

  • 地球を外側から見た経験
  • 無重力空間での生活
  • 生命のない漆黒の闇の世界に身を置く

この環境からの発言は、地上で生活する私たちの常識や感覚とは全く異なります。

宇宙に行くことで人生観や生命観が大きく変わり、地上の常識から抜け出したことは容易に想像できます。

  • 生命にあふれ青く輝く地球を見たときの感動
  • 重力のある世界とは全く異なる無重力の世界の感覚、感覚の逆転
  • 漆黒の闇の宇宙空間に身を置き作業するときの想像を超える重圧や緊張感
  • 厳しい訓練と過酷なミッション、高い目標への努力

野口さんの語りは素直に心のなかに入ってきます。

地上の私たちが想像するしかないことを実体験していること、これが言葉に感動とすごみを与えます。

宇宙飛行士である野口さんの言葉は宇宙や生命の根源を直接体験しているため、平易ながらとても哲学的に響きます。

私たちが生きていく上で含蓄があって感動的な言葉です。

 

まとめ

常人では経験できないことを経験した宇宙飛行士の言葉は、率直に聞く人を感動させます。

野口聡一さんの名言は科学的というより哲学的であり、私たちが夢や目標を追いかけるとき何かを成し遂げようと行動するときに気持ちを後押ししてくれ、その意味では実践的とも言えます。

平易ですが含蓄があり、根本的な思考に問いかけてくるような記憶に残る言葉です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。