テレビのニュースを見ていると、佳子さまが手話でご挨拶をされていました。
「手話パフォーマンス甲子園」や「全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」の開催にあたり、佳子さまが手話でご挨拶されるのは当たり前の光景になっています。
私のような素人目からすると流暢で堂々とした手話に見えるのですが、インターネット上では「佳子さま 手話 下手」で検索する人が今も一定数います。
「佳子さまの手話は本当に下手なのか?」と疑問に思う方も多いと思います。
今回は、なぜ「佳子さまの手話が下手」という評価が生まれた理由を調査し、実際に「現在の手話のレベルはどうなのか?」を調べてみました。
先に結果から申し上げると、現在の佳子さまの手話のレベルは高く、「下手」という評価は全く当たっていません。
「下手」と「レベルが高い」は真逆の評価です。
どうしてこうなったのか、順を追って見ていきましょう。
佳子さまの手話は下手?
佳子さまの手話について、インターネットで検索すると「佳子さま 手話 下手」の3語で検索する人が一定数いることが分かります。
実際、佳子さまの手話は下手なのか調べてみましたが、その事実を裏付けるような情報は見つけられません。
では、どうして「佳子さまの手話は下手」という評判(うわさ)が定着しているのでしょうか、その原因を私なりに推測してみました。
佳子さまの手話が下手という評判の原因は?
後で佳子さまが手話をしている動画を見ていただきますが、現在の佳子さまの手話は下手どころかレベルが高いと推測されます。
それでは、どこから「下手」という評判が立ったのか、2つの理由があると思います。
- 母の紀子さまの手話と比べて下手だった
- 以前の佳子さまの手話は下手だった(ぎこちなかった)
それぞれの理由を1つずつ見ていきましょう。
母の紀子さまの手話と比べて下手
紀子さまは大学生の時から手話サークルに所属し、当時からボランティア活動にも参加し、手話の経験年数も長く流暢です。
まず、紀子さまの手話を動画でご覧ください(平成26年(2014年) 手話パフォーマンス甲子園)。
私は手話のことは詳しくないのですが、手の動きだけでなく、ゆっくりとした話し方、表情も含めて、視聴者に分かりやすく伝えるのが上手いという印象を持ちました。
ご挨拶全体として、落ち着いて非常に流暢です。
その紀子さまに比べると、数年前の佳子さまの手話は「下手に見えた」という印象があると思います。
その印象が、現在のインターネットの検索実績に残ってしまっていると考えられます。
以前の佳子さまの手話は下手
佳子さまの手話を少し前と現在で比べてみましょう。
まず、2015年 手話パフォーマンス甲子園でのご挨拶です。
次に、2022年9月 第39回全国高校生の手話によるスピーチコンテストでのご挨拶です。
見比べてみると、2015年当時の手話は下手ではないと思いますが、紀子さまに比べると硬さやぎこちなさがあり流暢さに欠けます。
佳子さまは1994年生まれなので当時は21才、手話も経験年数が長いと言えず、上達の域には達していないと思われます。
一方、現在2022年の手話は手の動きも滑らかで、発声、表情も含めて堂々とした流暢なご挨拶であるという印象を受けます。
現在の佳子さまは、母の紀子さまに比べても「下手」との評価は受けないと思います。
しかしながら、確かに2015年当時の手話は上達前のぎこちなさがあり、それが「下手」という評価につながったと推測できます。
やはり前述の理由と同じく、当時の評価が現在のインターネットの検索実績に残ってしまっていると考えられます。
佳子さまの手話のレベルは?
それでは、佳子さまの現在の手話のレベルはどのような評価になるのでしょうか?
私のような素人の意見でなく、紀子さまに手話を指導した井崎哲也さん(日本ろう者劇団顧問)のインタビュー記事がありますので、そちらを引用します。
「佳子さまの手話には品がありますし、ひとつひとつの表現がはっきりしていて、指先までしっかりと伸びていらっしゃる。とてもきれいな手話です。
また、話し言葉でいうところの“噛む”こともなく長時間、手話でお話しされるようになっていたことには正直、驚きました。
(佳子さまと初めて会った2015年の国立能楽堂での手話狂言では)通訳がつく形でした。(略)その4年後にお会いしたときには、通訳なしでもお話しできるようになられていました。とても努力されたんだと思います。」
(出典:佳子さまの手話は「丁寧できれい」、紀子さまの”恩師”が感謝する秋篠宮家の功績(週刊女性プライム))
2015年当時は手話に通訳がついて理解していた佳子さまは、2019年には通訳なしで手話ができるまで上達しています。
井崎さんの評価では佳子さまの手話は、
- 品のある手話で、所作がきれい
- 表現がはっきりし、伝わりやすい
- 長時間の手話が可能で、流暢である
つまり、レベルが高い手話だと判断できます。
佳子さまは手話をお仕事に
佳子さまは2021年5月より、全日本ろうあ連盟で非常勤職員で週3回勤務されています。
佳子さまは内親王と天皇に近い立場から、公務の比重が高い生活になります。
その中で就職されましたが、聞くところその理由は次のとおりです。
- 手話は神や心など形のないものも伝えられる言語である
- 手話を通じて聴覚障がい者を支援したい
皇族の方々が聴覚障がい者の支援に積極的に関わることは、大きな意義があると思います。
皇族が公の場で手話でご挨拶をされることが違和感のない状況になり、手話の理解が進み、聴覚障がい者への偏見が以前に比べなくなってきています。
まとめ
佳子さまの手話のレベルを調べてきましたが、品のあり流暢な手話でレベルは高いと判断できそうです。
インターネットの検索で「下手」との検索実績が一定数残っていますが、これは手話が上達前の印象が今でも残り、検索されている結果だと推測できます。
実際にテレビのニュースで佳子さまが手話ご挨拶されているのを見ると、所作にメリハリがあり流暢な手話で、私のような素人目にも立派だと感じられます。
皇族の方々は世間から注目され、生き方も窮屈であり、不自由な生活のなかで強いストレスや重圧を受けることも多いと思います。
その環境で、佳子さまが聴覚障がい者を支援するため手話を職業に選ばれた動機にも感銘を受けます。
佳子さまには、これからも手話を通し社会的にハンディキャップのある方々に寄り添っていただきたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。